朝日日本歴史人物事典 「日光円蔵」の解説
日光円蔵
生年:生年不詳
江戸後期の侠客。国定忠治の一の子分。下野国(栃木県)日光街道板橋宿の生まれといわれ,出家して晃円といったが寺を出て博徒となり,日光円蔵と名乗った。直情径行で武闘に走りやすい忠治に対して機智,計略にすぐれ,一家の軍師役として忠治をもりたて危難を救った。島村伊三郎殺し,三室勘助殺害などに関与し,忠治と共に関東取締出役の最重要手配の人物となり,天保13(1842)年八州廻りの手のものに捕らえられ,翌年牢死した。逃亡し,藤沢遊行寺の僧になったとする説もある。
(高橋敏)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報