日露協商論(読み)にちろきょうしょうろん

百科事典マイペディア 「日露協商論」の意味・わかりやすい解説

日露協商論【にちろきょうしょうろん】

日本朝鮮中国への侵略を図るうえで,対立が深刻化した対ロシア策として伊藤博文(ひろぶみ)等が主張した意見。日本の朝鮮における優越権とロシアの満州経営の自由を相互に認めあう満韓交換の考えで,日英同盟を結んでロシアに対抗するとの桂太郎等の意見と対立。結局後者が通り1902年日英同盟が締結された。

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世界大百科事典(旧版)内の日露協商論の言及

【日露戦争】より

…一方,日本は連合軍の一翼を担って大軍を派遣し,義和団の鎮圧により〈極東の憲兵〉としての有効な軍事力たることを実証した。このいわゆる北清事変以後,日本政府内には,東アジアで安定した国際的地位を確立するためイギリスとの接近をはかろうとする日英同盟論と,ロシアとの妥協により極東の平和を維持しようとする日露協商論とが台頭した。元老山県有朋や外相小村寿太郎らはロシアへの不信から前者を主張し,他方,元老伊藤博文,井上馨らは現実的な解決策として後者を推進しようとした。…

※「日露協商論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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