化学辞典 第2版 「星形高分子」の解説
星形高分子
ホシガタコウブンシ
star(shaped)polymer
共通中心から放射状に伸びた枝分れ鎖を3本以上もつ高分子のこと.星形高分子の合成法は,大別して,
(1)多官能化合物とリビングポリアニオンとの結合によるカップリング法,
(2)多価カルボアニオンの多官能開始剤を用い,モノマーを重合させるアニオン成長法,
の二通りがある.前者の例としては,ブチルリチウムを開始剤として,スチレン,ブタジエンなどを重合し,合成した末端にアニオンをもつ単分散ポリマーに多官能性の結合剤を反応させて合成する.結合剤としては,1,3,5-トリス(ブロモメチル)ベンゼン(a),トリクロロ(メチル)シラン(b),テトラクロロシラン(c)などが用いられる.後者の例としては,(d),(e)のような三官能性あるいは四官能性の化合物をアニオン化して開始剤とする.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報