時値(読み)じち(英語表記)chronaxie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「時値」の意味・わかりやすい解説

時値
じち
chronaxie

神経や筋のような興奮性組織で,直流刺激の電流の強さを一定にして通電時間を長くしていくと,ある時間 tにおいてやっと興奮が起る。このときの通電時間 tを刺激電流の利用時という。この電流の強さと必要な通電時間の関係は,直角双曲線で表わされる。時間軸方向への漸近線,すなわち十分長く通電したときの閾値を基電流といい,この基電流の2倍の強さの電流に対応する利用時を時値またはクロナキシーという。組織の興奮性や反応速度の示標として用いられ,時値の小さいものほど興奮性が高い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android