曇無(読み)くもりなし

精選版 日本国語大辞典 「曇無」の意味・読み・例文・類語

くもり‐な・し【曇無】

〘形ク〙
① (かすみ、霧などがかからないで)視界がはっきりしている。
※赤人集(11C初か)「くもりなくたきはやまさへはれゆけば水の色さへあらたまりゆけ」
② 光、色などが鮮明である。澄んでいる。特に、服装などが整って欠点がない。
源氏(1001‐14頃)葵「衣がへの御しつらひ、くもりなくあざやかに」
③ あいまいなところがない。明快である。
太平記(14C後)二九「御方の兵共の有様は、昨日の軍に曇(クモ)りなく見透れ候者を」
④ うしろぐらいことがない。政道が公明である。
能宣集(984‐991)「みがきけむ心もしるく鏡山くもりなきよにあふがたのしさ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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