普及版 字通 「曷」の読み・字形・画数・意味
曷
9画
[字訓] もとめる・なんぞ
[説文解字]
[字形] 会意
曰(えつ)+(かい)。〔説文〕五上に「何ぞ」と訓し、声とするが、字は会意。曰は祝の器である(さい)に祝を収めた形。は屍骨の形。屍骨の呪霊あるものに祝をそえて祈る意で、神に謁し、喝してし、災厄を遏(とど)め歇(や)ませる。そのようにして祈り求めることを原義とする。金文にを求の意に用い、に曰をそえてとなる。
[訓義]
1. もとめる、いのる。
2. 害と声通じ、そこなう。
3. 害・何・盍・胡と声通じ、なんぞ、いつ、いずれ、たれ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕曷 イヅクソ・イヅレ・イドコカ・ナムゾ・イトマ・トトム・イカムソ・ヲフ・イカニ
[語系]
曷・(害)hatは同声。盍hap、何haiは声近く、みな疑問詞として用いる。何の初文は可で、呵責し、殴歌して神に祈る意。曷・何が疑問詞として神に交渉する意味をもつ字である。katは屍骨を呵して祈り求める意で、曷と声義が近く、曷はの声義に従う。
[熟語]
曷若▶・曷鼻▶・曷為▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報