書簡詩(読み)ショカンシ

デジタル大辞泉 「書簡詩」の意味・読み・例文・類語

しょかんし【書簡詩】

原題、〈ラテンEpistulae》古代ローマの詩人ホラティウス詩集。全2巻。第1巻は紀元前20年、第2巻は紀元前14年完成。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の書簡詩の言及

【手紙】より

…キケロは友人のアッティクス宛などは自筆で書いたが,たいていは書記ティロTiroに口述し,ティロが控えを取っておいたのとキケロの兄弟のクイントゥスやアッティクスがキケロからの来信を保存していたので後世に多くの書簡が残ることになった。ホラティウスは韻文(長短短六脚格)の書簡を残して書簡詩epistulaの伝統を開き,オウィディウスや12世紀の南仏詩人(中世プロバンス語ではbreus,letrasと呼ばれ,教訓的なものはensenhamenといわれ,pistola,epistolaということはまれであった),後世のユスタッシュ・デシャン,クレマン・マロ,ペトラルカ,ジョン・ダン,ポープ,ラ・フォンテーヌ,ボアローらに継承された。18世紀にはボルテールやアンドレ・シェニエにも優れた書簡詩epîtreがある。…

【ラテン文学】より

…彼は初めから〈新詩人〉を批判してヘレニズムに背を向け,古典ギリシアに範を求めて,アルキロコス風の《エポディ》とアルカイオス風の《歌章》に取り組んだ。また《風刺詩》ではルキリウスに基づきながらこれを随想風に変え,さらに変形して《書簡詩》を作った。《詩論》も書簡詩である。…

※「書簡詩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android