有らまほし(読み)あらまほし

精選版 日本国語大辞典 「有らまほし」の意味・読み・例文・類語

あら‐まほし【有まほし】

[1] 〘連語〙 (動詞「あり(有)」の未然形に希望の助動詞「まほし」が付いたもの)
① (「あり」が希望主の状態である場合) 居たい。したい。
蜻蛉(974頃)上「ここにぞ、いとあらまほしきを、〈略〉いとびんなかるべければ、かしこへものしなん」
源氏(1001‐14頃)野分「御遊びなどもあらまほしけれど」
② (「あり」が他者の状態である場合。その存在を期待し願う意) あってほしい。
※栄花(1028‐92頃)二「中宮の御有様いみじうめでたう、世はかうぞあらまほしきと見えさせ給」
[2] 〘形シク〙 ((一)が熟合して一語になったもの。あってほしいと、期待し、希望する状態を表わす) 望ましい。好ましい。理想的だ。
※蜻蛉(974頃)中「夜の鮎(あゆ)、いと多かり。それより、さべきところどころにやりあかつめるも、あらまほしきわざなり」
あらまほし‐げ
〘形動〙
あらまほし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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