化学辞典 第2版 の解説
有機化合物中の酸素定量法
ユウキカゴウブツチュウノサンソテイリョウホウ
oxygen determination in organic compound
有機化合物中の酸素を燃焼法で微量定量する分析法.有機化合物を燃焼管に入れ,窒素,ヘリウム,アルゴンなどの不活性ガス中で熱分解(900~1120 ℃)し,生成した酸素化合物(CO2,CO,H2O,SO2,NOなど)を活性炭素(1120 ℃)または白金・炭素(900~960 ℃)に接触させ,酸素化合物をすべて一酸化炭素に変える.次にソーダ粒などで酸性ガスを除去し,一酸化炭素を酸化銅や五酸化ヨウ素で二酸化炭素に導き,二酸化炭素をソーダ粒などに吸収させる重量法や,差動熱伝導率法で定量する方法がある.また,五酸化ヨウ素で酸化したとき生成するヨウ素を銀に吸収させる重量法,ヨウ素の吸光度を測定する光学積分法,ヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定する容量法も知られている.以上の反応過程は次のようになる.
測定した二酸化炭素の量から酸素含有率を算出する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報