最新 地学事典 「有限歪み理論」の解説
ゆうげんひずみりろん
有限歪み理論
finite strain theory
連続物体が変形するとき,そのなかのかすかな立方体に着目すると,これは一般に平行移動・回転と同時に形の歪みを生じている。歪みが微小ならば,その変形後の形は平行六面体とみなすことができ,歪みの状態は伸び(稜の長さの変化の割合)の三成分と剪断(隣り合う面のなす角の変化)の三成分によって特徴づけられる。古典的な線型弾性論は伸び・剪断および回転角がいずれも1に比べて小さくかつ同程度の微小量であるという仮定のもとに成立する。歪みを必ずしも微小とみなさない場合の弾性論を有限歪みの弾性論といい,種々の理論がある。地球内部の状態の研究には,F.D.Murnaghanによる有限歪み理論が用いられ,成功している。
執筆者:丸山 卓男
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

