木下駒(読み)きのしたごま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「木下駒」の意味・わかりやすい解説

木下駒
きのしたごま

仙台市の郷土玩具(がんぐ)。黒地に赤緑白で模様を描いた木馬で、青葉駒ともよばれる。かつてこの地方は馬産地として知られ、国分寺木下薬師堂境内に馬市が立ち、良馬を選んで京の朝廷に献じた行事があった。その際、選ばれた馬は、献馬のしるしを胸に下げたが、その姿から木下駒が考案されたという。青森県八戸(はちのへ)市の八幡(やわた)馬、福島県郡山(こおりやま)市旧三春(みはる)藩領産の三春駒と並び、郷土玩具の「日本三駒」の一つといわれている。

[斎藤良輔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android