木綿鬘(読み)ユウカズラ

デジタル大辞泉 「木綿鬘」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐かずら〔ゆふかづら〕【木綿×鬘】

木綿ゆうで作ったかつら
明け方の雲をたとえていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「木綿鬘」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐かずらゆふかづら【木綿鬘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物忌(ものいみ)標識として頭部にかける木綿でつくった鬘。楮(こうぞ)の皮をはぎ、その繊維を蒸して水に浸し、白くさらした糸を冠や榊(さかき)などにかけたもの。中古ごろ、神事などに用いられた。
    1. 木綿鬘<b>①</b>〈神道名目抄〉
      木綿鬘〈神道名目抄〉
    2. [初出の実例]「著木綿鬘。参入斎殿。遙拝太神」(出典延喜式(927)五)
  3. 明け方の雲をたとえていう語。
    1. [初出の実例]「あめにさす豊をか姫のゆふかづらかけて霞める天のかぐ山〈後鳥羽院〉」(出典:雲葉(1253‐54頃)春上)

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