木葉山(読み)もくようざん(その他表記)Mu-ye-shan; Mu-yeh-shan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木葉山」の意味・わかりやすい解説

木葉山
もくようざん
Mu-ye-shan; Mu-yeh-shan

内モンゴル東部のシラムレン (潢水) とラオハ (老哈) 2川の合流点付近に位置した契丹族の聖山。白馬に乗りラオハ川を下ってきた男子 (神人) と青牛の引く車に乗りシラムレンを下ってきた女子 (天女) が木葉山で夫婦となり,8子を産んで契丹族の祖となったという。始祖説話との関係で,天神地祇 (てんしんちぎ) を祀り,さらに木葉山神を祀る聖山として,古来契丹人の信仰の一中心地となった。遼代に木葉山で催された拝天儀式 (祭山儀) は中国王朝の郊祀に代る国家最高の儀礼とされ,またみだりに入山すれば死罪に処せられた。

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