未生流中山文甫会(読み)みしょうりゅうなかやまぶんぽかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「未生流中山文甫会」の意味・わかりやすい解説

未生流中山文甫会
みしょうりゅうなかやまぶんぽかい

いけ花流派の一つ。1954年(昭和29)中山文甫(1899―1986)によって創流された。文甫は早くから進歩的いけ花作家としてモダニズムのいけ花の先頭にたち、1948年10月「前衛挿花個展」を開き、いけ花に初めて前衛の名を冠した。54年「今日のいけばなはもはや過去のいけばなであってはならない」として、伝統ある未生流から独立した。その後前衛的な先鋭さを和らげ、56年には「暮しのいけばな」を主題とするなど、新しい生活環境への展望を企図して特色ある流派活動を行っている。2代目家元は中山景甫(けいほ)(1935― )。

[北條明直]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android