展望(読み)テンボウ

デジタル大辞泉の解説

てん‐ぼう〔‐バウ〕【展望】

[名](スル)
遠くまで見渡すこと。また、そのながめ。見晴らし。「展望がきく」「屋上から市街を展望する」
社会の動き、人生の行く末などを見渡すこと。見通すこと。見通し。「将来に対する展望がない」
[補説]書名別項。→展望

てんぼう【展望】[書名]

総合雑誌。筑摩書房より昭和21年(1946)1月創刊。創刊時の編集長臼井吉見。昭和26年(1951)に一度休刊したのち、昭和39年(1964)から第2期を刊行、昭和53年(1978)廃刊

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世界大百科事典 第2版の解説

てんぼう【展望】

筑摩書房発行の月刊総合雑誌。1946年1月創刊。〈敗戦の悲惨は,何といったところで,日本文化の低さと弱さに根ざしてゐる……〉(創刊号編集後記)とする観点から,文化・思想を重視し,田辺元,務台理作らの哲学論文を相次いで掲載。創作欄にも中野重治宮本百合子太宰治大岡昇平らの力作や新人椎名麟三を登場させるなど好調なすべり出しをみせた。とくに編集者臼井吉見執筆の〈展望〉欄はその鋭鋒が評判となったが,母体の経営不振から51年9月号で休刊。

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大辞林 第三版の解説

てんぼう【展望】

( 名 ) スル
広く、遠くの方まで見渡すこと。また、その見渡した眺め。見晴らし。 「山頂から-する」 「 -がよい」
社会の動向や物事の予測などを広く見渡すこと。また、その見通し。 「政局を-する」 「将来への-がない」 「 -が開ける」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

展望
てんぼう

総合雑誌。第一次は1946年(昭和21)1月~51年9月、第2次は64年10月~78年8月。筑摩(ちくま)書房発行。編集長臼井吉見(うすいよしみ)。唐木(からき)順三、中村光夫(みつお)が参画、臼井は「展望」欄で骨太の筆陣を張って注目を浴びた。時流の浮薄に距離を置いた編集方針を貫き、世界史的視圏から現実を凝視、内省する重厚な論を集めた。和辻(わつじ)哲郎、柳田国男(やなぎたくにお)、梯明秀(かけはしあきひで)、梅本克己(かつみ)、中野好夫(よしお)、竹内好(よしみ)らが筆を振るい、宮本百合子(ゆりこ)、中野重治(しげはる)、高村光太郎、太宰治(だざいおさむ)、大岡昇平(しょうへい)らが力編を寄せ、椎名麟三(しいなりんぞう)は文壇的出発を果たした。復刊後は岡山猛らの編集。太宰治賞を創設、吉村昭(あきら)、秦恒平(はたこうへい)らを送り出した。[高橋新太郎]

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精選版 日本国語大辞典の解説

てん‐ぼう ‥バウ【展望】

[1] 〘名〙
① 広い範囲にわたって遠くまで見渡すこと。また、その見渡したながめ。見晴らし。
※門(1910)〈夏目漱石〉二一「前には堅固な扉が何時迄も展望(テンバウ)を遮ぎってゐた」
② 広い範囲にわたって社会のできごとや人生などを見渡すこと、見通すこと。また、その見通し。転じて、事の成り行きやその予想をもいう。
侏儒の言葉(1923‐27)〈芥川龍之介庸才「人生の展望は少しも利かない」
[2] 総合雑誌。昭和二一年(一九四六)一月、臼井吉見編集で創刊。筑摩書房発行。田辺元、矢内原忠雄らの論文や、一号一作主義の創作欄で太宰治「人間失格」、宮本百合子「道標」、大岡昇平「野火」などを掲載した。同二六年九月休刊、同三九年九月復刊したが、同五三年休刊した。

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