改訂新版 世界大百科事典 の解説
札幌冬季オリンピック大会 (さっぽろとうきオリンピックたいかい)
1972年2月3日から13日まで札幌市で開催された第11回オリンピック冬季競技大会のこと。実施競技はスキー,スケート,アイスホッケー,バイアスロン,ボブスレー,リュージュの6競技35種目。35ヵ国,1128名(女子は217名)の選手が参加。日本選手は90名で実施全競技に出場した。70m級純ジャンプで笠谷幸生,金野昭次,青地清二が金,銀,銅メダルを独占,冬季大会で初優勝した。外国選手では男子スピードスケートの三冠王シェンクArd Schenk(オランダ),女子アルペンスキーで二冠を獲得したナディヒMarie-Theres Nadig(スイス)らが活躍,女子フィギュアスケートのジャネット・リン(アメリカ)が人気を集めた。札幌大会では商業主義の進出問題がとり上げられ,国際オリンピック委員会(IOC)は大会直前にアルペンスキーのシュランツKarl Schranz(オーストリア)の参加資格を否認,将来に問題を投げかけた。
執筆者:広畑 成志
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報