札村(読み)ふだむら

日本歴史地名大系 「札村」の解説

札村
ふだむら

[現在地名]大洋村札

北浦東岸に位置し、北は阿玉あたま村。中世は札氏が城を築いて支配したが、天正一九年(一五九一)札幹繁が佐竹氏の手で太田おおた(現常陸太田市)に誘殺され、札氏は滅んだ(水戸市史)。以後佐竹氏の一族東義久の知行地となり、文禄四年(一五九五)の中務大輔当知行目録(秋田県立図書館蔵)に「七百八拾五石三斗八升 札」とある。

江戸初期に旗本領となり、寛永一〇年(一六三三)の鹿島郡中高改帳によれば、村高は八九〇石余で、水野・田中・角南・久保各氏の支配であった。安永四年(一七七五)の将軍徳川家治の日光社参に際して札組は人足三一人、馬二一疋を課されている(「日光御集御用人馬高控」大生河家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android