東宮切韻(読み)トウグウセツイン

デジタル大辞泉 「東宮切韻」の意味・読み・例文・類語

とうぐうせついん〔トウグウセツヰン〕【東宮切韻】

平安時代の音韻書。20巻。菅原是善著。元慶4年(880)以前の成立とされるが、現存しない。中国陸法言ら13人が撰した切韻諸本を集大成したもの。とうきゅうせついん。

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精選版 日本国語大辞典 「東宮切韻」の意味・読み・例文・類語

とうぐうせついんトウグウセツヰン【東宮切韻】

  1. ( 「とうきゅうせついん」とも ) 音韻書。二〇巻。菅原是善撰。八八〇年以前成立。現在逸書。中国の陸法言・郭知玄・尺氏・長孫納言・韓知十・武玄之・薛峋・麻杲・王仁昫・祝尚丘・孫愐・孫伷・沙門清徹の一三人の選した切韻諸本を集めたもの。

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世界大百科事典(旧版)内の東宮切韻の言及

【辞書】より

…これは《玉篇》にもとづいて要約し,一部に篆書を併記してあるもので,漢字の字形から音や意味を引く辞書だが,漢文の注記だけで,和訓はない。菅原是善(これよし)(道真の父)の《東宮切韻(とうぐうせついん)》は847‐850年(承和14‐嘉祥3)の間に成立したといわれ,中国の14種の《切韻》を集成し,漢字を韻によって分類し,その音や意味をしるし,和訓はないようであるが,これも原本は散逸した。つづいて出たのが《新撰字鏡(しんせんじきよう)》12巻で,僧昌住の著,昌泰年間(898‐901)に増補が成立した。…

※「東宮切韻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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