東徼私筆(読み)とうきようしひつ

日本歴史地名大系 「東徼私筆」の解説

東徼私筆
とうきようしひつ

六巻三冊 成石修著

成立 安政四年

写本 市立函館図書館・国立公文書館内閣文庫・国会図書館

解説 安政二年ロシアの南下に対抗するため幕府が再び蝦夷地を直轄したのち、老中筆頭阿部正弘の発案で五人の老中たちがそれぞれ自藩の家臣たちを蝦夷地および北蝦夷地(カラフト)の見分に派遣した際の、下総関宿藩主久世広周の家臣たちの調査日記。安政四年三月江戸出立より箱館、宗谷を経由してカラフトへ渡海し、北西岸ポロコタン(北緯五〇度余)へ至り、カラフト南部・蝦夷島を周回して一〇月江戸帰着までの二五三日間の行程を詳細に記している。一〇〇余枚の風景画・写生画を含む。

活字本 昭和五三年刊

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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