日本歴史地名大系 の解説
東蝦夷地各場所様子大概書(東蝦夷地場所大概書)
ひがしえぞちかくばしよようすたいがいがき
二冊
成立 文化五―八年
写本 国会図書館(「東夷窃々夜話」一一・一二に収録)
解説 幕府が寛政一一年以来上知し、場所請負人を廃止して経営してきた山越内より根室場所までの東蝦夷地およびクナシリ島・エトロフ島などの各場所について、松前奉行所(文化五年箱館奉行所が松前に移転)が各地の会所もしくは詰合の幕吏たちに場所の規模と状況、その地の地理・産物・沿革などについて詳細に報告させたもの。報告の時期は文化五―八年にわたっているが、松前藩時代の東蝦夷地各場所の状況については寛政三年「御救交易」のために出張した幕吏による調査書「東蝦夷地道中記」があり、本書と比較することによりこの間における東蝦夷地経営の成果と各地の変化の様子を知ることができる。
活字本 「新北海道史」第七巻史料編一
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報