詰合(読み)つめあい

精選版 日本国語大辞典 「詰合」の意味・読み・例文・類語

つめ‐あい ‥あひ【詰合】

〘名〙
① 同じ所に詰めていること。同じところに出勤していること。また、その人。
歌舞伎・狭間軍記鳴海録(桶狭間合戦)(1870)大詰「此下氏には、早朝よりの御詰合(ツメア)ひ」
相手を互いに責め合うこと。論じあうこと。詰め開き。
※狂言記・富士松(1660)「なんぢとそれがしと千日千夜つめあひをいふたとも」
将棋で、王将を追いつめて勝ちを得ようとすること。
咄本・鹿の巻筆(1686)一「つむところは人間知慧により、将棋の学によるべし。つめあひは法問におなじ」

つめ‐あ・う ‥あふ【詰合】

〘自ワ五(ハ四)〙
① 同じ場所に集まる。ともに同じところに出仕する。
※歌舞伎・天衣紛上野初花河内山)(1881)三幕「詰合(ツメア)ひ居りし我々共」
② 相手を互いにせめ合う。互いに接近して激しく戦う。また、論じ合って互いに詰めよる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
乗物の中などで、なるべく多勢が入るように、身のまわりのすきまを少なくするようにする。
※前訓(1773)上「御ちいさきを御痛はり、先へ御つめあひ、随分神妙になされ下さるべく候」

つめ‐あわ・せる ‥あはせる【詰合】

〘他サ下一〙 つめあは・す 〘他サ下二〙
① 軍(いくさ)で、同時に集まって攻め、接近して激しく戦う。
太平記(14C後)七「攻(ツメ)合せ開き合せ散々(さんざん)に射る」
② 種々の品物一つのいれ物に一緒に入れて詰める。

つめ‐あわせ ‥あはせ【詰合】

〘名〙 一つの箱やかごなどに二種類以上の品物をいっしょに入れること。また、その入れたもの。つみあわせ。〔英和商業新辞彙(1904)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android