松原口(読み)まつばらぐち

日本歴史地名大系 「松原口」の解説

松原口
まつばらぐち

現博多区北西部、那珂なか川の河口付近にあったと考えられるが、比定地は未詳。「博多日記」の正慶二年(一三三三)三月一三日条に「松原口」とみえ、菊池寂阿(武時)が錦の御旗を掲げ、松原口や辻堂つじどうから鎮西探題御所に押寄せたが、辻堂の在家に火が付いたため、早良小路さわらこうじを下り櫛田くしだ浜口に打って出ている。建武三年(一三三六)南朝方蜂起を風聞した長淵ながふち(現朝倉町)一分地頭龍造寺修善(家親)は、博多松原口に馳せ参じている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報