日本歴史地名大系 「松崎浦」の解説 松崎浦まつさきうら 三重県:松阪市松崎浦[現在地名]松阪市松崎浦町三渡(みわたり)川河口の南岸にある。東は海、南は松(まつ)ヶ島(しま)村に接する。「鴨長明参詣記」に松崎の地名がみえるが、暦応二年(一三三九)六月日付醍醐寺所司等言上状(醍醐寺文書)に「伊勢国光吉地頭落合左近蔵人并滝野地頭長生中務丞、河尻住人中村紀三郎以下輩、打入寺領同国曾禰庄、追捕民屋、致濫妨狼藉、剰去月十日、令刃傷藤七入道蓮仏同五月廿日、寺用米参拾五石、同大豆拾三石、資材以下具足等、領内於松崎浦、奪取、同廿八日、付置当庄船於同所処、無故打破而、以数多人勢、運取条、為希代珎事間(下略)」とあり、また「辺土於領内松崎浦」ともみえ、松崎浦が醍醐寺領一志郡曾禰(そね)庄の領内、しかも辺土の領内にあったこと、そして曾禰庄の荘船が停泊する場であったことがわかる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報