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松阪市 まつさか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

松阪〔市〕
まつさか

三重県中部,伊勢湾に臨み,櫛田川雲出川などの流域に広がる市。東部には伊勢平野が広がり,西部は高見山地紀伊山地を隔てて奈良県に接する。 1889年町制,1933年市制施行。第2次世界大戦後に松江村,朝見村,伊勢寺村,機殿村を編入。 1954年から 1957年の間,花岡町と西黒部村,港村,東黒部村,阿坂村,松ヶ崎村,松尾村,宇気郷村 (一部) ,漕代村,射和村,茅広江村,大石村,大河内村,櫛田村の各村を編入。 2005年嬉野町,三雲町,飯南町,飯高町と合体。地名は松坂 (阪) 城にちなむ。中心市街地の松阪は天正 12 (1584) 年,蒲生氏郷が江州日野から 12万石で移封されてから計画的に造成された旧城下町。同 16年氏郷は居城を当初の松ヶ島から現在の松阪城跡のある四五百森 (よいほのもり) の丘に移築,参宮街道,熊野街道をつけ替えて城下に引き込み,日野から商人を移住させて町家を開いた。現在も鋸歯状の狭い街路網や当時の家並みが残る。氏郷が会津若松城主となったあと,古田重勝が入封 (→松坂藩 ) 。元和5 (1619) 年藩は和歌山藩に編入され,以後,城は代官所となった。城下町時代から伝統的に商業が中心。江戸時代,近郷で産する松阪木綿や,丹生 (多気町) の水銀を原料とする伊勢白粉を商う松阪商人は全国で活躍,大口港 (松阪港) は出入りの船でにぎわった。そのなかから豪商三井家が生まれた。工業は従来の紡績と紀州材の製材業のほか,1960年代中頃からガラス,ニッケル,電機など多様な工業が立地。松阪牛の産地としても知られ,米作や野菜,チャ (茶) などの栽培が行なわれる。海岸はノリ漁場。本居宣長の生地・居住地で,旧宅の鈴屋 (すずのや) は国の特別史跡として松阪城跡公園に移築保存されている。その他,宝塚古墳,向山古墳 (ともに国指定史跡) ,清光寺など,旧跡や古刹は数多い。不動院ムカデラン群落は国の天然記念物。市域の一部が室生赤目青山国定公園香肌峡県立自然公園赤目一志峡県立自然公園に属する。市街地を JR紀勢本線が通り,JR名松線と参宮線の結節点。伊勢中川は近畿日本鉄道山田線,大阪線,名古屋線の接続駅。伊勢自動車道が東部を縦断し,インターチェンジがある。面積 623.66km2。人口 16万3863(2015)。

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