手掛り(読み)テガカリ

デジタル大辞泉 「手掛り」の意味・読み・例文・類語

て‐がかり【手掛(か)り/手懸(か)り】

手をかける所。よじ登るときにとりつく所。「―のない一枚岩
問題を解決するためのいとぐち。「捜査の―をつかむ」「問題を解く―がない」
[類語]よすが足掛かり端緒糸口はじめ始まり起こりもと発端ほったん濫觴らんしょう嚆矢こうし権輿けんよ起源根源源流本元物種温床源泉とば口取っ掛かり道を付ける

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精選版 日本国語大辞典 「手掛り」の意味・読み・例文・類語

て‐がかり【手掛・手懸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 手を掛ける所。とりつく所。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「手がかりもなき野面(づら)の石」(出典浄瑠璃・曾我虎が磨(1711頃)上)
  3. 手をつけるいとぐち。調べたりするためのいとぐちとなるもの。
    1. [初出の実例]「おわびこと申さふ手がかりがない」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)五)
    2. 「四人は孰(いづ)れへ潜伏せしにや手掛(テガカ)りとては更に無かりけり」(出典:花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中)
  4. 相場で売買を行なう動機。〔最新現代語辞典(1933)〕
  5. ほうらい(蓬莱)[ 二 ]
    1. [初出の実例]「正月 手掛(テガカリ)の図 蓬莱ともいふ」(出典:壺の石文(1698)躾形之帖)

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