松潘(読み)しょうはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「松潘」の意味・わかりやすい解説

松潘
しょうはん / ソンパン

中国、四川(しせん)省北部、アバ・チベット族(蔵族)チャン族(羌(きょう)族)自治州東部にある県。人口7万4945(2015)。揚子江(ようすこう)支流岷江(びんこう)の最上流部、青蔵高原の縁辺にあり、北西へは松潘草地を経て甘粛(かんしゅく)地方の黄河(こうが)上流域、北東へは岷山山脈を越えて同地方の嘉陵江(かりょうこう)上流域へと結ぶ交通の要地である。県北東部には2003年開港の九寨黄龍(きゅうさいこうりゅう)空港があり、本県や隣接する九寨溝県への観光の玄関口となっている。古くはチベット人の居住地で、唐代中ごろには吐蕃(とばん)の領域にもなった。現中国では、漢民族、チベット族、回族などが住み、茶の栽培、木材、トウキ当帰)その他の薬草、じゃ香などを産出する。

 名勝旧跡には黄龍風景名勝区、牟尼溝(むにこう)、松潘古城などがある。なかでも黄龍風景名勝区は景勝地として名高く、1992年には「黄龍の景観と歴史地域」として世界遺産の自然遺産に登録された(世界自然遺産)。

[小野菊雄・編集部 2017年8月21日]

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