枯尾華(読み)カレオバナ

デジタル大辞泉 「枯尾華」の意味・読み・例文・類語

かれおばな〔かれをばな〕【枯尾華】

江戸中期の俳諧集。2冊。宝井其角たからいきかく編。元禄7年(1694)刊。「芭蕉翁終焉記」ほか門人による追善の連句・発句を収める。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「枯尾華」の意味・わかりやすい解説

枯尾華
かれおばな

芭蕉(ばしょう)追悼俳句・俳文集。1694年(元禄7)刊。宝井其角(きかく)編。「芭蕉翁終焉(しゅうえん)記」と題する其角の一文を巻頭に、芭蕉門の作家その他の追悼俳諧(はいかい)作品を載せた作品集。芭蕉の死を哀惜する弟子たちの真情が現れていて文学作品としての価値も高いが、また芭蕉を知る資料としての価値も高い。書店井筒屋庄兵衛(いづつやしょうべえ)によって初版発行後、幕末まで版を重ね、明治以降は翻刻活字本(日本俳書大系『蕉門俳諧前集』等)によって多くの人に読まれている。

[今泉準一]

『今泉準一編『枯尾華』(1982・桜楓社)』

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