柴車（読み）しばぐるま

精選版 日本国語大辞典

しば‐ぐるま【柴車】

〘名〙

① ＝しばつみぐるま（柴積車）

※六条修理大夫集（1123頃）「嶺高きこしのを山にいる人は柴車にてかへる成けり」

② 柴をまるく束ねて、山の上からころがし落とすこと。また、そのもの。

※堀河百首（1105‐06頃）雑「柴車落ち来るほどにあしひきの山の高さを空に知るかな〈大江匡房〉」

③ 柴を結び合わせてつくった橇(そり)。柴そり。ずま。

※家（1910‐11）〈島崎藤村〉上「それから柴車だの草刈男だのの通る淋しい林の中などを思出して居た」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【柴車】さいしや

飾りのない車。〔後漢書、逸民、韓康伝〕桓～安車を以て之れを聘す。～康已(や)むことを得ず、乃ち許す。安車を辭し、自ら柴車に乘る。

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出典　平凡社「普及版 字通」