かな(読み)カナ

デジタル大辞泉の解説

[連語]《終助詞「か」+終助詞「な」》文末にあって、名詞および名詞的な語、動詞・形容詞の連体形などに付く。
念を押したり、心配したりする気持ちを込めた疑問の意を表す。「うまく書けるかな」「君一人で大丈夫かな
自分自身に問いかけたり、自分自身の意志を確認したりする意を表す。「あれはどこにしまったかな」「勉強でもするかな
(「ないかな」の形で)願望の意を表す。「だれか代わりに行ってくれないかな」「早く夜が明けないかな
理解できない、納得いかないという意を表す。「先輩に対してあんな口のきき方するかな
[補説]近世以降の用法

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 「ねこ(猫)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
〘終助〙
[一] (哉) (係助詞「か」の文末用法に、詠嘆の終助詞「な」が付いてできたもの) 文末にあって感動を表わす。中古以後の用法。上代には「かも」を用いた。
※常陸風土記(717‐724頃)茨城「能く渟(たま)れる水哉〈俗(くにひと)与久多麻礼流彌津(よくたまれるみづ)可奈(カナ)といふ〉」
※伊勢物語(10C前)六五「恋せじとみたらし河にせしみそぎ神はうけずもなりにけるかな」
※俳諧・俳諧古選(1763)付録「春の海終日(ひねもす)のたりのたり哉〈蕪村〉」
[二] (疑問や反語を表わす終助詞「か」に詠嘆の終助詞「な」の付いてできたもの) 疑問をこめた詠嘆や、判断を保留して問いかけたり、自問したりする意などを表わす。近世以後の用法。「かなあ」ともなる。「来るのかな」「そうかな」「具合はどうかな」
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四「なるほどさうも譃(うそ)ばなしがしてへかナア」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「あの方は洋行なすった事があるのですかな」
[語誌](1)上代の「かも」の役割を引き継ぎ、中古、中世にかけて和歌や散文で広く用いられた。
(2)上代文献の「常陸風土記」にも唯一ながら用例が見られるので、奈良時代に全くなかったとは言えないが、「俗云」の注記から、口頭語としてだけ存在したかと推定される。ただし、風土記の例を後世の補入とする説もある。
(3)和歌では、文中の助詞「も」を承けて一種の呼応をなし、「…も…かな」のように用いられる例が目立つ。中世以降は連歌、俳諧等の世界において切れ字として用いられた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

出し子

1 だし汁を取るための干した雑魚(ざこ)。煮干し。2 振り込め詐欺などの犯罪に利用された預金口座から現金を引き出す役をいう隠語。→掛け子 →受け子...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android