楊徳昌(読み)ヤンドゥーチャン

百科事典マイペディア 「楊徳昌」の意味・わかりやすい解説

楊徳昌【ヤンドゥーチャン】

台湾の映画監督。エドワード・ヤンEdward Yangと記す。侯孝賢とともに〈台湾ニュー・ウェーブ〉を代表する一人。上海生れ,1949年台湾移住。ロックと手塚治虫に影響されて育った。交通大卒業後渡米。電気工学の修士号を取得した後,南カリフォルニア大で映画を学ぶが中退し,コンピューターのシステム・デザイナーとして働く。1981年帰国。脚本やテレビ・ドラマの演出をへて,オムニバス映画の一話《指望》(1982年)で映画監督デビュー。初の長編海辺の一日》(1983年)で注目され,《恐怖分子》(1986年),《クーリンチェ少年殺人事件》(1991年),《エドワード・ヤンの恋愛時代》(1994年),《カップルズ》(1996年)などにより国際的評価を得た。厳密な構図と大胆なカット割りによる複雑な話法を用いて現代台湾の都市生活を描く,候孝賢とは対照的な作風

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