樗蒲一(読み)チョボイチ

デジタル大辞泉 「樗蒲一」の意味・読み・例文・類語

ちょぼ‐いち【××蒲一】

中国渡来の賭博とばくの一。1個のさいころで出る目を予測し、予測が当たれば賭け金の4倍または5倍を得る仕組みになっているもの。転じて、博奕ばくちのこと。
いんちき。でたらめ。
ばかをみること。
むこうでうまく言い抜けられる様な手段で、おれの顔を汚すのをほうって置く、―はない」〈漱石坊っちゃん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「樗蒲一」の意味・読み・例文・類語

ちょぼ‐いち【樗蒲一】

〘名〙
① 中国から渡来した賭博(とばく)の一つ。さいころを使って行なう賭博。ふつう、一個のさいころで、出る目を予測し合い、それが出れば賭金の四倍または、五倍を得るようになっている。また、転じて、一般に博奕(ばくち)意味にもいう。
俳諧焦尾琴(1701)頌「二階の笛に片身出す月〈午寂〉 樗蒲乙は一間にしきるきりぎりす〈同〉」
② いい加減なこと。いんちき。でたらめ。ペテン
※世の中人通例詞見立相撲(1830‐44頃)「そんなちょぼいちはない」
③ ばかをみること。とんま。また、そういう人を罵っていう語。
洒落本・愚人贅漢居続借金(1783)「犬め、こじきめ、ちょぼいちめ」

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