横井安友(読み)ヨコイ ヤストモ

20世紀日本人名事典 「横井安友」の解説

横井 安友
ヨコイ ヤストモ

昭和期の漁師,社会運動家 瀬戸内海漁民会議初代議長。



生年
明治41(1908)年7月3日

没年
昭和54(1979)年8月28日

出生地
岡山県児島郡下津井町田之浦(現・倉敷市)

経歴
昭和5年ごろ郷里の倉敷で青年漁業会を結成し、タコテングサ養殖や水産物流通販売の改善に努力。岡山県水産業会水産指導課長を務めたが、戦後帰郷して鷲羽漁協を結成、水産物価格統制の撤廃、漁民の反税闘争を指導した。昭和44年海底砂利採掘権の認可に反対、児島漁民会議を結成、漁民らが県庁を包囲して認可を阻止した。48年夏、第3水俣病問題から起った魚市場パニックに怒り、漁船団で水島コンビナートを封鎖した。49年5月海の生命を取り戻すことを目的に瀬戸内海漁民会議を発足させ、初代議長となった。同年12月水島で三菱石油流出事件が起こると50年三菱石油を岡山地検に告訴した。51年には瀬戸内海汚染総合調査団と漁民会議が「瀬戸内海重油汚染総合調査報告書」をまとめた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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