欧州経済通貨同盟(読み)おうしゅうけいざいつうかどうめい(英語表記)European Monetary Union

知恵蔵「欧州経済通貨同盟」の解説

欧州経済通貨同盟

欧州連合(EU)の単一通貨ユーロのメンバーシップである通貨同盟のこと。1999年1月、ユーロ導入と共に発足。70年代に欧州経済共同体(EEC)が通貨統合に一度踏み出した時に、ウェルナー報告(70年)で従来の中央銀行制度創設が定められ、欧州通貨同盟(EMU)が設立されたことがあった。80年代半ばから、ドロール欧州委員会委員長のイニシアティブで域内市場統合が急速に推し進められていく中で、「資本移動の自由化」「経済収歛の促進」「単一通貨の導入」という3段階による通貨統合の道を定めたドロール報告(89年4月)が発表され、90年7月から第1段階の「資本の自由移動」が開始された。92年に調印された欧州連合条約(マーストリヒト条約)では、その後の通貨統合の段階の予定が決定され、94年から第2段階である暫定機関としての欧州通貨機構(EMI)設立、第3段階での中央銀行(ECB)設立というプロセスを経て、99年1月、EMUが創設された。2004年5月にEUに新規加盟した中東欧10カ国はいずれも速やかなEMU加盟を希望しているが、為替安定をはじめ参加条件のクリアは容易ではないと見られている。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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