日本歴史地名大系 「正時名」の解説 正時名まさときみよう 鳥取県:倉吉市正時名室町期に存在した定光(じようこう)寺領の名。応永二四年(一四一七)九月二二日の山名氏之寄進状(定光寺文書)によると、伯耆守護山名氏之は「伯耆国久米郡八代郷内正時名」を定光寺に寄進している。八代(やしろ)郷は「和名抄」にみえる久米(くめ)郡八代郷を継承した中世郷とされ、国府(こう)川流域の伯耆国庁などがあった旧社(やしろ)村地区を中心とした一帯に比定される。なお一帯は稲積(いなづみ)庄の庄域にも比定されているが、関係は不詳。山名氏之は正時名の寄進と同時に、定光寺領の正時名・大谷(おおたに)・上神(かずわ)山および小川跡の段銭以下諸公事を停止している(「山名氏之書下」定光寺文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by