武志城跡(読み)むしじようあと

日本歴史地名大系 「武志城跡」の解説

武志城跡
むしじようあと

[現在地名]吉海町椋名

来島くるしま海峡にある標高五五メートル、東西およそ七〇〇メートルの島。務司とも書く。隣島の中渡なかと島と並んで、能島村上氏の有力な海賊城であった。

「河野分限録」の侍大将一八将の筆頭村上掃部頭武慶(武吉)のところに「越智郡能島城・同郡国分山城・同郡務司城三ケ所城主」と記されている。天正一〇年(一五八二)来島通総が河野氏・毛利氏に離反した際、「芸州警固務司衆数艘相催」(二神家文書)して来島方を攻撃しているところから、当時、武志島には有力な海賊衆が居を構えていたものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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