歩揺(読み)ほよう

精選版 日本国語大辞典 「歩揺」の意味・読み・例文・類語

ほ‐よう‥エウ【歩揺】

  1. 〘 名詞 〙 ( 歩くたびに揺れるところから ) 婦人髪飾り。簪(かんざし)の類。〔広益熟字典(1874)〕 〔白居易長恨歌

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普及版 字通 「歩揺」の読み・字形・画数・意味

【歩揺】ほよう(えう)

髪飾り。垂玉をつけた(けい)。唐・白居易〔長恨歌〕詩 雲鬢(うんびん)顏、金搖 の帳はかにして、春を度(わた)る

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世界大百科事典(旧版)内の歩揺の言及

【髪飾】より

…鎌倉時代には釵子と造花をあしらったものがはやり,後代これが花簪となっていった。 一方,中国では古くから髪に花枝を飾る風があり,漢の時代にはその流れをくむ非常に複雑な髪飾〈歩揺(ほよう)〉があらわれている。歩揺とは,花や獣をかたどった金製の装飾板を前額にあてたもので,上に珠の垂飾がついていて,文字通り歩くたびにそれが揺れたので歩揺の名がある。…

【冠】より

… 漢文化の浸透する以前の匈奴,鮮卑などは頭部を覆ったり周囲を飾る金製の冠を用い,王権の象徴とした。4世紀以降の鮮卑,高句麗,百済,加羅,新羅では,以前の匈奴や鮮卑の制をうけつぎ,歩揺とよばれる金片をちりばめた金製の冠を用い,そのほかに羽根をつけたり樺を付した冠があった。とくに古新羅の墳墓からは,多くの金製の優品が発見されている。…

※「歩揺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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