歯向く(読み)ハムク

デジタル大辞泉 「歯向く」の意味・読み・例文・類語

は‐む・く【歯向く/刃向く】

[動カ四]歯向かう」に同じ。
「切ってかかればこらへずして、―・いたる兵は四方へばっとぞ逃げにける」〈浄・出世景清

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「歯向く」の意味・読み・例文・類語

は‐む・く【歯向・歯剥・羽向】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
  2. 権勢のある者などにへつらうような言動をする。おせじをいう。機嫌をとる。迎合する。
    1. [初出の実例]「雨舎(あまやど)りおしい桜ではむくなり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐安永元(1772)松三)
  3. 守り、育てる。
    1. [初出の実例]「慈悲忍辱の衣にはむかれなむ人は、悪業煩悩の病もすなはちのぞかり」(出典:法華修法一百座聞書抄(1110)三月七日)

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