デジタル大辞泉 「死に返る」の意味・読み・例文・類語 しに‐かえ・る〔‐かへる〕【死に返る】 [動ラ四]1 死んで再び生き返る。「恋するに死するものにあらませばあが身は千度ちたび―・らまし」〈万・二三九〇〉2 疲れきって、死にそうになる。「打出の浜に―・りて到りたれば」〈かげろふ・中〉3 連用形を副詞的に用いて、死ぬほど強くの意を表す。「―・り待つに命ぞ絶えぬべきなかなか何に頼みそめけむ」〈狭衣・二〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「死に返る」の意味・読み・例文・類語 しに‐かえ・る‥かへる【死返】 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙① 死ぬことを繰り返す。しにくる。[初出の実例]「思ひにし死にするものにあらませば千たびそ吾れは死変(しにかへら)まし」(出典:万葉集(8C後)四・六〇三)② ( 「かえる」は上の語の動作を受けて、その程度のはなはだしい意 )(イ) 疲れ弱ってまさに死にそうになる。死ぬほど苦しむ。[初出の実例]「打出の浜に、しにかへりていたりたれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)(ロ) 連用形を副詞的に用いて、死ぬほど強くの意を表わす。[初出の実例]「しにかへり思そめにし世中のあかぬことこそあはれなりけれ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例