殿中羽織(読み)でんちゅうばおり

精選版 日本国語大辞典 「殿中羽織」の意味・読み・例文・類語

でんちゅう‐ばおり【殿中羽織】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代に流行した、木綿の袖なし羽織。江戸初期旗本奴がこれを着て、六方を踏んで歩いたところから、奴風俗(殿中風)をもいう。殿中。胴服。でんちばおり。
    1. [初出の実例]「七ツ八ツ十一二才の童にはちまきさせ、でんちうばおり、しゅのたちつけ」(出典:浮世草子・好色旅日記(1687)四)

でんち‐ばおり【殿中羽織】

  1. 〘 名詞 〙 「でんちゅうばおり(殿中羽織)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「綺麗なる猿廻しの形にて、猿にでんち羽織(バオリ)を着せ」(出典歌舞伎傾城飛馬始(1789)口明)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android