日本大百科全書(ニッポニカ) 「氏子改」の意味・わかりやすい解説 氏子改うじこあらため 明治新政府が行った神道思想に基づく戸籍制度の補助手段をいう。氏子調(しらべ)ともいう。1871年(明治4)4月に政府は戸籍法を制定したが、同年7月に、臣民一般出生の子があればその由を戸長に届け出て、かならず神社に参拝させ、その神社の守札(まもりふだ)を受けるべきであり、現在守札を所持しない者は戸長を経て神社からこれを受けて所持し、6年ごとの戸籍改正の節は守札を提出して、戸長の検査を受けるべきことを命じた。この守札を氏子札といい、その調査が氏子改であるが、73年5月に氏子改は当分施行しないことになった。なお、江戸時代に水戸藩でも氏子改の制度が行われた。[石井良助] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例