気泡塔(読み)キホウトウ

化学辞典 第2版 「気泡塔」の解説

気泡塔
キホウトウ
bubble tower, bubble column

塔内の液に塔底のガス分散器を通して気体気泡の形で吹き込み,気体の液による吸収,および気-液間の反応などを行わせる装置.ガス分散器としては,多孔板,多孔質板,ノズルスパージャーなどが用いられ,液は気体と向流または並流で連続的に供給排出される場合と,液を流さない半回分式の場合とがある.装置構造が簡単で,塔外からの熱交換が容易であり,液が腐食性の場合や固体懸濁物を伴う反応や高圧反応にも適するなどの特徴をもつ.一方,液相の塔軸方向の混合が大きくなって,全体の液の濃度が均一化される傾向があり,吸収操作や反応操作ではこれが欠点となる.このため,反応によっては混合を抑える挿入物を必要とする場合もある.工業反応装置としては,発酵プロセスにおける酸素供給,油脂類の水素添加芳香族炭化水素ハロゲン化,石油系炭化水素の酸化などに用いられている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む