日本大百科全書(ニッポニカ) 「水ビジネス」の意味・わかりやすい解説
水ビジネス
みずびじねす
飲料水を中心とする上水を精製し、流通させるビジネス。具体的には、上下水道の設備インフラ、海水の淡水化プラントなどの建設や運営をさす。広義には、汚染水の清浄化事業や、ペットボトル水や家庭用浄水器の製造・販売も含む。水ビジネスは開発途上国における都市化の進展、富裕化に伴う健康への関心の高まり、淡水資源の不足により、世界的に拡大が続いている。世界の市場規模について経済産業省は2007年(平成19)の約36兆円が2025年には約87兆円になると見込み、グローバル市場ではヨーロッパの水メジャー企業に後れをとっているものの、日本企業にとってのビジネスチャンスととらえている。とくに、浄水に欠かせない濾過(ろか)膜では東レ、日東電工、東洋紡などの日本企業が世界シェアの約50%を占めている。
[編集部]