水晶峠
すいしようとうげ
金峰山南麓の荒川支流御堂川と御堂ミコノ沢の間に位置する。標高約一九三〇メートル。甲府市御岳町の金桜神社から黒平を経て金峰山山頂に向かう道筋にある。金峰山山頂付近の御像石(五丈岩)を仰ぎ見る景勝の地で、中継地の御室に連絡するための半鐘が設置されていたことから半鐘峠とよばれたとも伝えられる。「甲斐国志」に「金峰ノ水晶ハ瀑布水晶嶺ニ産スル者大小皆ナ六面ナリ」とみえ、江戸時代に結晶体の美しい水晶の産地として注目されていたことは確実であるが、この時代の採掘を記した史料は現在のところ確認されていない。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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