火事、天災、泥棒などを知らせるために打つ鐘。青銅製で、寺院の梵鐘(ぼんしょう)に比べて小さいため半鐘という。それ以前は厚板の板木(ばんぎ)を使って寄合などの連絡にも使っていたが、江戸時代に火消(消防組)が組織されるようになって半鐘が普及した。梯子(はしご)の上に取り付けたものから、櫓(やぐら)を組むものになり、鉄製の櫓に取り付けたものはいまも残っている。たたく数によって事件の内容を示す。火事の場合、近火は連打(スリバン)、以下遠くなるにしたがい打数を減らした。そばに消防ポンプなどを納めた小屋を設けたものが多い。いまはサイレンなどの通報手段が普及し、実用性を失った。
[井之口章次]
…半鐘(はんしよう),小鐘(しようしよう),報鐘(ばうちよん),犍稚(けんち)ともいい,仏教で用いる鳴物(楽器)の一種。青銅鋳造製で梵鐘の小型のもの。…
※「半鐘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...