永松名(読み)ながまつみよう

日本歴史地名大系 「永松名」の解説

永松名
ながまつみよう

牛屎うしくそ院の一名で、比定地未詳。「大口市郷土誌」は大字大田おおたから山野やまのにかけてを比定地としてあげる。長松とも記される(寛正六年一一月一五日「牛山院坪付」田代家文書写)。薩摩国建久図田帳には島津庄寄郡牛屎院三六〇町(惣地頭島津忠久)のうちとして、「永松二百四十町 院司元光」とある。院司元光は太秦姓牛屎氏で、牛屎院司であった。永松は牛屎院内で最大面積を占め、同院の中心地として牛屎氏の根本所領であったと思われる。元弘二年(一三三二)一〇月一〇日、沙弥恵仏(牛屎元尚)は嫡子高元に重代相伝の所領である牛屎院惣領郡司職および永松・木崎きさき両名下地を、以後も惣領一人に相伝させるよう条件を付して譲与した(「沙弥恵仏譲状案」桑幡文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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