長松(読み)チョウマツ

デジタル大辞泉 「長松」の意味・読み・例文・類語

ちょうまつ〔チヤウまつ〕【長松】

江戸時代商家丁稚でっちに多く用いられた名。また、丁稚・小僧。ちょま。
「―が親の名で来る御慶かな/野坡」〈炭俵

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精選版 日本国語大辞典 「長松」の意味・読み・例文・類語

ちょうまつチャウまつ【長松】

  1. 〘 名詞 〙 ( 江戸時代、商家などの小僧に多く用いられた名前であるところから ) 商家などの小僧の通称
    1. [初出の実例]「長松や次郎吉までが兄分をこしらへ」(出典:仮名草子・都風俗鑑(1681)一)

長松の補助注記

江戸時代、幼い男児や丁稚・小僧の名には、「長」や「松」の付くものが多い。「長」も「松」も子供の長寿を願うものである。浄瑠璃では、「長蔵」〔曾根崎心中〕、「長太」〔艷容女舞衣(三勝半七)下〕、「長松(ちょマ)」〔菅原伝授手習鑑‐四〕や、「松」〔心中宵庚申‐下〕、「市松」〔夏祭浪花鑑‐二〕、「彌三松」〔彦山権現誓助剣‐三〕などが見られる。


ちょう‐しょうチャウ‥【長松】

  1. 〘 名詞 〙 高くそびえる松。丈の高い松。
    1. [初出の実例]「簷前枯柳看後樹、岸曲長松聴初栽」(出典:文華秀麗集(818)上・奉和宿旧居之什〈小野岑守〉)
    2. [その他の文献]〔戦国策‐宋策・景公〕

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日本歴史地名大系 「長松」の解説

長松
ながまつ

[現在地名]広神村江口 長松

江口えぐちの東にある。「新編会津風土記」では家数三六。戦国期には長松氏の存在が知られる。天正九年(一五八一)二月七日の口上(貝瀬徳二氏蔵)には、中家ちゆうか城に拠ったとみられる原丹波が新保しんぼ村庄屋与七郎に宛て山境を定め、そのなかに「長松分」の境を示している。同一〇年三月一一日の定(重野英一氏蔵)では、この協定に上条氏・長松氏が署名し今泉いまいずみ村の重松内蔵之助に与えている。かつて、おこり塚があった。現在塚は崩され、その上にあった五基の板碑が路傍に移されている。

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普及版 字通 「長松」の読み・字形・画数・意味

【長松】ちようしよう

丈の高い松。

字通「長」の項目を見る

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