岩石学辞典 「汚染作用」の解説 汚染作用 汚染岩(contaminated rock)を形成する作用.ワットはマグマが千枚岩のアルミナ質物質で汚染された作用に用いた[Watt : 1914].その後リードは汚染岩を,マグマに伴われる火成岩が堆積岩物質と相互作用を行なった岩石か,マグマに伴われる物質との交代作用によって汚染した火成岩に用いた.マグマと堆積岩(変成岩)の間の物質の交代作用に伴われる特定の酸化物の選択的な結合による結果と提案した[Read : 1921, 1923].汚染作用は既存の岩石を取り込んだり,溶液の作用などによって起こるマグマの組成変化である[Mehnert : 1968].マグマがマグマ溜まりの周囲や貫入途中の岩石を取り込んで,その化学組成が変化するとき,マグマは取り込んだ岩石によって汚染されるという.同じ現象をマグマを主体とする時は,マグマが周囲の岩石を同化するという[片山ほか : 1970]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報