江住浦(読み)えすみうら

日本歴史地名大系 「江住浦」の解説

江住浦
えすみうら

[現在地名]すさみ町江住

見老津みろづ浦の東にあり、枯木かれき灘に南面する。東は里野さとの浦、北は防己つづら村、西南部に付浦江須之川えすのかわがある。中世末期は周参見氏が支配したという(続風土記)。慶長検地高目録には江住村と記され、村高一一四石余。「続風土記」では家数一四五、人数七五二。江田組に属した。慶長一六年(一六一一)の加太浦より錦浦迄加子米究帳(栗本家蔵)によると加子役数二〇人、代納升高二四石。そのほか一艘につき二匁の床銀、漁獲高の五分の一の口前をはじめ、わずかであるが杉丸太・杉小わり物・苫などの山方物に対する税を納めた(南紀徳川史)

漁法は主として鰹釣漁と網漁で、鰹釣漁は寛永一四年(一六三七)から岬会合に属し(潮御崎神社文書)、春は潮岬しおのみさき(現串本町)まで出漁し、夏は沿岸礁に群がる夏鰹を一本釣した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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