日本歴史地名大系 「池山寺跡」の解説 池山寺跡いけやまでらあと 高知県:安芸郡東洋町成川村池山寺跡[現在地名]東洋町野根 名留川名留川(なるかわ)の西北にある池山中腹にあったといわれるが寺跡は不明。山崩れにより消滅したともいう。本尊十一面観音はアミダ堂山の観音堂に安置されている。山号は金峯山、宗派は不明。「南路志」所収の観音堂縁起によると、本尊十一面観音は行基の作で、初め真砂瀬(まなごせ)の堂ヵ尾(どうヵお)に安置したが、仏意にかなわず一夜当地に飛来した。そこで領主惟宗氏が池山に堂を建立した。ところが宝永五年(一七〇八)の洪水で危なくなったので、心配した野根郷の人々がアミダ堂山に三間四面の堂を建てて移したという。天正一七年(一五八九)の野禰村地検帳には成川村内に五反の池山領と四反三代の池山別当領が記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by