油障子(読み)アブラショウジ

デジタル大辞泉 「油障子」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐しょうじ〔‐シヤウジ〕【油障子】

雨などを防ぐため油紙を張った障子雨障子あましょうじ

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精選版 日本国語大辞典 「油障子」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐しょうじ‥シャウジ【油障子】

  1. 〘 名詞 〙 油を塗って防水性をもたせた障子。雨のかかる出入口、窓などに使用。雨(あま)障子。
    1. [初出の実例]「一度御能有之筈の処、俄に雨天に相成候て、油障子を可申付由、牧野備後守どの申され候」(出典:随筆・鳩巣小説(18C前か)下)

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世界大百科事典(旧版)内の油障子の言及

【油紙】より

…これを表にして裏に薄布を合わせた防水衣を桐油合羽(とうゆがつぱ)と名づけて古くから外出着に用い,ただ厚紙のみのものは油単(ゆたん)と呼ばれて荷物の雨覆いに用い,雨傘には必ず用いられた。また雨よけの障子に張って油障子と呼び,現に歌舞伎の舞台に見る《吉例寿曾我》対面場のしとみ障子,《鬼一法眼三略巻》菊畑の花壇の覆いなどがそれである。代用としてはダイコンのしぼり汁が古くから利用され,これを霧にして吹きかけると,障子紙が強くなって,たいていの雨には破れないといわれた。…

※「油障子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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